涼宮ハルヒの追想(PSP)


男は長門を我慢できない。


ゲームのレビューは久しぶり、というか大体パワプロかDQくらいしかやらないし、こういうテキストゲームというのは初めてだし、いつもだったらやらないだろうなあというところなんだけど、まあ長門だし。
というわけで、形式的に慣れないからか、おんなじようなところをグルグルしたり行き詰ったところも多かったけれど、初心者としてもよくわからんところもないし割とサクサク進められたと思う。フラグとかゲーム的な部分も結構面白いなあと感じられたし。
ということで、ここからいち原作ファンとしての感想なんだけど(ネタばれをなるべく避けるように)
舞台はいわゆるパラレルワールドというやつで、時期的には文化祭(秋)なんだけど「消失」(冬)にリンクしている、という設定。だから当然のように長門に物語上重きが置かれるのだけど、この長門が「無口キャラ」ではあるんだけど、やけに饒舌だったんだよなあ。わかりやすいリアクションとかが結構あったりしたし。
おそらく長門の「初恋」とかそういうのが物語のベースにあるんだろうけど、あの「消失」における長門の心情は「初恋」っていうものだったのかなあ、と考えてみたりした。
結局「消失」で立ち現われた世界というのは、長門キョンに対する何らかの「想い」の具現化であるところを認めたとしても、それは「恋」というよりは「独占欲」、それも自我が芽生え始めた子どもが特定の友人に振る舞うようなそういう稚拙なものだったんじゃなかったんだろうか。だから「消失」では「ここにいてほしい」ということを頑なに主張するけれども、相手に何かを与えるというようなこともなくあくまで受身である。
一方この「追想」のなかでは、長門がやけに世話を焼いてくれるんだよな。「恋の相手」との会話も多少の緊張は見せてもちょっとした冗談を混ぜるような余裕もあるし。そういうのもカワイイとは思うけど、原作での設定とはちょっと離れてるかなあ、と感じた。まあ二次創作というのはえてしてそういうものなんだろうし、原作者も監修しているのだろうから、そこまでやりたい放題した結果ということもないんだろう。
上目遣い長門との会話シーンはすごくキュンキュンするし。あそこは何回もリピートしてる。

「涼宮ハルヒの追想」(通常版) - PSP

「涼宮ハルヒの追想」(通常版) - PSP