相棒2

流山おおたかの森

相棒-劇場版IV-
もうすっかり杉下×神戸コンビのテンポがなじんできた感じがしてきましたが、いかがでしょうか。
とりあえずスケールの大きい「相棒」というところ。映画だからこう、という気負いみたいのはあまり感じなくて、安定感がある。映画にしたメリットというと、「あまり尺を気にしなくていい」くらいしかない感じだけど、「少しずつ真実が明らかになり、事件の本質に近づいていく」語り口はさすが。
前作に比べると落ち着いた感じがするのは、「相棒」が亀山薫から神戸尊に変わってるところが大きいか。亀山は右京さんと対極にあるキャラクター(「肉体派」?)だったけど、神戸は若さも見られるけどどちらかというと右京さんに近い感じがするし、画面の「躍動感」という点ではそれほどない。全体の雰囲気としては「重厚感」が増した感じか。
ストーリー面では、ファン歴の長いひとにとってメルクマール的作品となるだろうし、かといって初見のひとにとってもとっつきにくい話でもないと思う。謎解きとしても面白く見られるし、それぞれの立場が絡み合う一種の群像劇としても質の高い作品だと思う。