「冬」礼賛

なんとなく、「冬」はいい、と思った

これからもっと寒くなると思うと考えただけで体が縮こまってしまうけど、冬の雰囲気ってなんとなくいい。
子供の頃は、というか最近まで、こういうことは考えなかったなあ。


まだランドセルの頃は、登校時間が本当に地獄で、よくしもやけになってたのもあるんだけど、手袋しても寒さで指が切られる感じが取れなくて、「手袋意味ないじゃん!」と、大げさじゃなく毎朝泣きながら学校に行っていた。だから、冬は大っ嫌いだった。


だいたい暑いのも寒いのも程度があるわけで、うだるような暑さや、身を切るような寒さの中、快適に過ごせるわけがない。春や秋がもっとも過ごしやすい季節であることは、至極当然のことだ。


でも、どういう心境の変化か、今は冬の光景がとても「いい」と思える。「いい」ってなんだよwしかし適切な言葉は見つからない。「なーんかいいのよねー」なのっ。


外気に触れたとたん、ほほをなでる冷たい空気に、意図せず肩を狭める。「きりり」として、感覚が研ぎ澄まされるような、おそらくこれは錯覚なんだろう。
道行く人はみな厚着をして、足早に行き来する。白い息は「寒さ」を表すが、一人一人が生きている「体温」も表している気がする。
そして無性に人恋しくなるのもこの季節。誰かにそばにいてほしい、誰かのそばにいたいと一番願う季節なんだ。なんだか「詩」がうまれそうな雰囲気じゃないですか。で、好きな歌っていうのも、冬の歌が多い気がするんだよなあ。


夏はこうはいかない。開放的な感じ、汗のにおいとか、やけに活動的な感じが、なんか「ケモノ」みたい。人恋しいというより、「獲物を捕まえる」みたいというか、バカ騒ぎしたいって感じでしょ、夏って。そういうギラギラさ、みたいのがどうもついていけない、みたいな。


こういうところが、TUBEやサザンを聞かずにドリカム聞いてる所以なんだろうなあ。ドリカム聞いてないけど。

で、ちょいと話題は外れるんだけど

冬はなんとなく気急わな季節でもある。「師走」なんて言葉をわざわざ出さずとも、年末年始、大きな行事が立て続けにあって、準備に追われている、らしい。「らしい」ってのは、あんまりそういうのに乗ってこなかったからなんだけど。
街はもうとっくにクリスマスの雰囲気ですよ。もういいってくらいに大小さまざまなクリスマスツリーがところどころに飾られていて、いやでも「クリスマス」に飲み込まれる。
そんな中で、まだ予定が決まってないとか、今年も一人で過ごすことに決まっているとかだと、寂しさは禁じえない。ただでさえ「人恋しい季節」だってのに、そうやって「誰かと過ごすのがデフォですよ」と言われ(ているような気がし)たら、孤独感はいや増すでしょ。

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でも、きっとそれも違うんだよな

たとえクリスマスがイベント化している件が、おもちゃ屋とか外食産業やレジャー産業とかホテル業界の陰謀だったとしても、一年に何回か、「この日だけはいいことが起こってほしい」っていう日があってもいいんじゃないですか。
こういうそわそわした感じ、「このくそ忙しいのにそんな場合じゃないだろ」と言いつつなんとなく心待ちにしている感じ、「もしかしたらなにかあるかも」という淡い期待とかって、日常でそう味わえる感覚じゃないでしょ。
だから(?)予定がなくても相手がいなくても、こういうイベントに、気持ちだけでも乗っかったっていいのです!いいったらいいの!「クリスマス」はみんなに平等なの!
そんで、実際「結局なんにもなかったな…」ってことになって、苦笑するのもまた一興。そういう「苦さ」みたいのは、人生をむしろ豊かにするよ、多分。

で、結局何が言いたかったというと、

「冬」を書きたいなあ、と。
多分書くと思う。書くんじゃないかな。まちょっとは覚悟しておけよ。*1

*1:夏にも似たようなこと書くと思います。