神童

どうしても原作を意識して見てしまうので、
やや辛口の採点。
オリジナルの作品として見るならばまあまあの作品だろう。
ストーリーを気にしなければ。


うたとワオの交流の中で、原作にあった「オイシイ」場面をことごとく端折ったのはもったいなかったのではないか(リンゴのエピソードとか)。また、うたが「少女」から「女性」的になっていく過程を1ミリも見せなかったのは、作品の深みを損なってしまったように思う。
ラストの解釈も疑問。あのシーンはうたとワオの「今後」を予感させているが、そういう提示をするには最後が「やりっ放し」な印象を受けるし、やや「エロス」的(スケベな意味の方じゃないよ)な表現は、うたとワオの関係にそぐわない気がする。
この作品は、2時間に収められなければ2回に渡って作ってもいい作品だし、そうでなければ前半部分を思い切って削って(挿話として示すとか)、後半部分にスポットを当てた方が、引き締まった物語になったはずである。


成海璃子は今後出演作が続くようだが、できれば”二軍”でじっくり育てた方がいい。