私信

学生時代を過ごした街をたまに訪れるたびに、
微かだが見過ごせない違和感を覚える。
以前レコード店だったところがテレクラになってたり、
毎週通っていた映画館が廃業していたりしているが、
そういうわかりやすい部分ではなく、
皮膚感覚的なもの。


その街にはいつも友人がいた。
ご飯・キャベツ食べ放題のとんかつ屋でキャベツで飯食ったり、
ピンボールのハイスコアを競ったり(アハw)、
酒もないのに徹夜でまったりおしゃべりに興じたり。


それこそそこは「自分たちの街」だった。
(シロとクロほどの気合は入っていなかったとしても)
もうそこは違う誰かの街。


そんなことあるはずもないのに、
当時の自分たちの面影を追うように、
街中に友人の姿を探している。


「ありがとう 楽しかった」


なんとなく言い忘れてる気がするよ。

君は景色の中に残っているみたい


空気公団「夕暮れ電車に飛び乗れ」